エロゲーレビューですわ。すわすわ。

というわけで、結構長い間積んでいた「さかしき人にみるこころ」通称【さかここ】のプレイを終えました。

この作品は、後に出る（もう出ている）「どんちゃんがきゅ～」「まじのコンプレックス」に連なる「神様のりんご」シリーズの第一作目です。通常のエロゲーのような複数ヒロインではなく、主人公とメインヒロインが一人づつ、というタイプのゲームです。連なるシリーズで、一作目に登場したキャラクターのお話が展開されます。


最初はこんなにツンツン（クールビューティー）だった真柄亜利美さんも、付き合い？初めてからはデレデレです。
そう、なぜ「？」となります。なぜなら劇中で亜利美が、一重（主人公）が、それぞれ互いに対してはっきりと「好きだ」と言ったことがないからです。
でも、BADEND以外では、同棲（からの結婚、出産、入籍）がほぼあり、実質付き合ってる、と言えるのです。


EDは三種類。
細かな差異を含めるともう少し増えますが、だいたいが「結婚END」「同棲END」そして「BADEND」です。


このCGは広報などでもよく使われていたように思います。亜利美がこんな微笑みを見せ、こんな距離にまで主人公に寄るまでには、様々な諍い（のようななにか）があったのです。

そんな「さかここ」のジャンル名は「クールビューティーペダンチック恋愛ADV」です。
ペダンチック（Pedantic）とは「学者ぶった、知識をひけらかす」といった意味だそうです（公式参照）実際、主人公と亜利美が得意分野で知識をひけらかし、言い合う場面も多々あり、とても面白かったです。
特に、まだ関係が浅く、亜利美が主人公を嫌っていたときは、その言い合いも全く容赦がなく（付き合ってからも容赦はないですが）これがまた痛快でした。もちろん、その逆もあります。主人公が、亜利美を言い負かすため、自分の得意ジャンルでひけらかしたり。

プレイ時間は、ロープライスにしては長い…のかな？
攻略を見つつだったのでちょっと判断に迷いますが、それなりに満足の行く長さです。
しかしながら、ヒロインは一人です。その分のバリエーションが微妙かもしれません。

ボイスはゆかり教育、こと青山ゆかりさん。当初の棘ばかりのボイスと、デレデレになったあとのボイスの違いが素晴らしいです。いえ、教育を受けたからの賛辞ではないです。
他サブキャラであるどんちゃん、まじのにもボイスはあり。どれも合っていたように思えます。特に、どんちゃんに関しては、天然ほんわり系キャラクターがまきいづみさんの声としっかりマッチしていました。包容力のあるキャラクターです。

Systemは一通り揃っており、クイックセーブに関しては複数可能です。べんり。上書きじゃないんですってよ！奥さん！
BGMは、どうやらlightの過去作からの流用？らしいです。リサイクル！ 私はその元作品の方をやっていないので、さほど違和感は感じませんでした。

お値段もそこまで高くなく、安心して勧められる作品です。
総評。

CG…★★★☆
音声…★★★☆
システム…★★★
キャラクター…★★★★
ストーリー…★★★☆

ええかっこしい（八方美人）、だった主人公が、亜利美と触れ合ううちに、だんだんと成長していくのも、見所だと思います。
ふたりきりのときのバカップルさもまたおすすめポイント。
でも、テキストで顔文字や、絵文字（皆おなじみハートや汗マーク）が絶対無理！なんていう方はちょっと勧められないです。ちょこちょこ出てくるので……。